離乳食から幼児食にかけて、与えていいかどうか悩むテーマの一つが“揚げ物”。
だいぶ噛めるようになってきたし、給食で出るようになったし、おうちでもやってみよう!と思うこともありますよね。
でも、大人と同じ調理でいいんだろうか、どんなことに気をつければいいの?と気になることも。
この記事では、
✔︎幼児食の揚げ物はいつから食べていいの?
✔︎揚げ油の注意点は?
✔︎子どもの負担にならないおすすめ調理法は?
を知りたい方に向けて、質の良い油の使い方と、消化が未熟な子どもの負担にならない揚げ物調理の秘訣について紹介しています。
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目次
1.幼児食の揚げ物はいつから?
こんにちは、献立作りを不要にする栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。
離乳食の終盤、1歳を過ぎると食べられる食品数はぐっと増えますよね。
外食したりレジャーに行ったりと、色んなメニューと出会う中で食体験も広がってくるのではないでしょうか。
誰が食べても美味しい揚げ物。
はじめて子どもに食べさせる時はやはり気になります。
揚げ物はいつからオッケーなのか、の答えについてはこちら。
子どもの発達度合は異なるので、一般的にこの時期が来たら大人と同じように食べてOK!のようにはならないんですね。
子どもの嗜好や噛む力、食べる量、便の状態など、一人ひとりの状況を見ながら、揚げ物を与えるタイミングはママの感覚によるところが大きいと思います。
ママ(多くが子どもを一番長く見ている人)が不安を残したまま与えることはできないですよね。
いずれは給食でも慣れていくものなので、家庭でも絶対に揚げ物しなくちゃ、と焦らなくて大丈夫です。
2.望ましい油の使い方
まず、家で揚げ物をする際に適した油と、気をつけたい使用方法について確認しておきましょう。
2-1.揚げ物に適した油は?
揚げ物をするのに適した油は、加熱に強く酸化しにくい油となります。
市販の油には実に様々なものがありますよね。
どの油が何に良いのか、分かりにくいこともあると思います。
次の油は、一般的に熱に強く、酸化しにくいものとなりますので、調理法に応じて使い分けていきましょう。
●ひまわり油
●なたね油
●こめ油
など
油は、含まれている脂肪酸の割合によって、その性質が変わってきます。
これらの油は、動脈硬化を防いだり血管や皮膚の健康を保ったりといった健康効果の高いオレイン酸を多く含んでいます。
私たちにとって、油(脂質)も大切な栄養素の一つ。
できるだけ質のよい油を選んでみてくださいね。
2-2.望ましい使い方は?
続いて、好ましい油の使い方をみていきます。
赤ちゃんはもちろん、まだまだ幼児期・学童期の子どもの消化器官は未発達なんですね。
なので、一度使って酸化した油は繰り返し使わないこと、が基本となります。
食材はもちろん、空気や光、水分、熱に触れると油は劣化することに。
油の質が劣化していると、大人でも胸やけや下痢といった症状を引き起こしてしまいます。
また、どんな油でも、栓を開けて空気に触れた瞬間から酸化は進むので、なるべく早く使い切っていきましょう。
(毎回新しい油を使用する)
●開栓した油は1-2ヶ月くらいで使い切る
3.望ましい調理法
ここでは、幼児が初めて揚げ物を食べる時や、揚げ物に慣れない時に作ってあげたい調理法についてみていきます。
3-1.揚げない
一つめは、実際に“揚げない”こと。
我が家でも時々使っていますが、トースターや電子レンジのオーブン機能で焼き上げる、方法です。
その際の衣は、次の3つ。
✔︎粉チーズ(比率3-4)
✔︎オリーブ油(比率2-3)
※香りを出すのにパセリなどの香草を加えても。
これら3つの材料を混ぜ合わせます。
パン粉がややしっとりするくらいのイメージですね。
天板に、魚の切り身や、食べやすい大きさに切った豚ヒレ肉などの食材を置き、食材の片側(天板に面していない側)にこのパン粉を密着させます。
焼き色がつくまで焼いたら完成です。
これなら、サクサクした揚げ物の雰囲気を出しつつ、使う油も少量なので消化の負担になりません。
まだ揚げ物に慣れていない場合や、手軽に揚げ物を作りたい時にはぜひ試してみてください。
3-2.素揚げにする
二つめの望ましい調理法は、“素揚げ”です。
衣をつけずに、食材そのままを揚げたものも消化の負担は少ないですね。
我が家では、じゃがいもやさつまいも、かぼちゃ、れんこん、なすなどを素揚げに。
子どもたちが苦手な野菜であっても、揚げ物ならパクパク食べてくれています。
市販のポテトフライに抵抗がある人は多いと思いますが、おうちでじゃがいもをスティック状にカットし素揚げすれば安心。
不要な塩分もとらずに済みますし、食材そのものの味を楽しんでいきましょう。
3-3.衣を厚くしない
3つめの方法は、“衣を厚くしない”こと。
揚げ物といっても、唐揚げやフライ、天ぷらまで様々ですね。
まだ揚げ物に慣れていない時期は、衣が薄い唐揚げや竜田揚げなどのメニューにしましょう。
下味をつけた食材に、小麦粉や片栗粉を薄くつけて、少量の油で揚げ焼きにします。
揚げたあとは、ペーパータオルなどで余分な油を吸収してくださいね。
4.揚げ物を作る頻度と食べる量
美味しい揚げ物ですが、まずは月1-2回程度から食体験を広げていきましょう。
幼児食に進むと、通常の調理でも油を使うことが増えるので、油の摂取量が多すぎないように注意することも必要ですね。
そして、1食あたりの食べる量は少量から。
唐揚げなら子どもサイズを1個からスタートしてみてください。
食べたものがきちんと消化されているかは便の状態でわかります。
我が家では5歳頃になりだいぶ揚げ物に慣れてきていても、つい食べすぎてしまうと下痢に。
脂肪分を多く含んだ便は油っぽかったり白っぽい色をしているので、その時の体調と合わせて、気をつけてあげてくださいね。
また、スーパーなどの惣菜やレストランで提供される揚げ物は、使っている油が古かったり、作ってから時間が経っていたりと、油が酸化してる可能性が大!
利用する場合は、なるべく作りたてのものを選んだり、衣をはずしたり、油の入れ替え日がいつになるかをお店に確認するなど、安心できる形で購入してください。
今回は、「幼児食の揚げ物はいつから食べていいの?」「揚げ油の注意点は?」「子どもの負担にならないおすすめ調理法は?」を知りたい方に向けて、質の良い油の使い方と、消化が未熟な子どもの負担にならない揚げ物調理の秘訣について書いてみました。
はじめて経験する食べ物にはワクワクしますが、まだ未熟な我が子が口にするとなると、これまで気にならなかったことが気になってくるもの。
揚げ物を作る時、買う時、食べる時に気をつけることの概要を理解しておくだけで、子ども含め家族を守ることができるので、ぜひ覚えておいてくださいね。
幼児食でも求められる薄味。
大人メニューとどう違うの?と悩む場合にはこちらの記事を。
幼児食の味付けの目安にしてくださいね。
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