ポイントはたった一つ!離乳食初期のたんぱく質の進め方

離乳食を始めてひと月が経つと、おかゆやいくつかの野菜になれてきて、次はたんぱく質に挑戦していく時期になります。

一言でたんぱく質といっても、その種類は実に様々。

✔︎色々あって進め方がわからない
✔︎何から始めたらいいの?
✔︎何だか難しそう

という場合でも大丈夫。

この記事では、離乳食初期に初めてたんぱく質を試すときの、とてもやさしい進め方について紹介しています。難しそうなイメージをとってもらえたら嬉しいです。



離乳食初期に食べられるたんぱく質を知る

こんにちは、脳と心を育む栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。

“たんぱく質というと、アレルギーがあるものが多そうだし、離乳食で使うのって何だか難しそう”
って思っていませんか?

私も離乳食初期に初めてたんぱく質に挑戦するときには、とてもとてもハードルが高いように思えて不安だったことを覚えています。

✔︎色んなサイトや雑誌に載っているサンプル例は手がかかっているように見えて自分にはできそうにない
✔︎まわりのママさんたちの進捗状況も気になってしまう

こんなふうに思うことってありますよね。
ここでも、そのような情報は受け流して、自分のペースでゆっくり進めていきましょう。



まず、私がよく使っていたサイトから、初期に食べられるたんぱく質をピックアップします。

離乳食初期に与えてもよいたんぱく質
豆腐、水煮大豆、枝豆、白身魚(たい、ひらめ、かれい、たら)、しらす干し、豆腐になれたらきな粉

(参考:和光堂「離乳食の食材チェックリスト」、たまひよ「離乳食初期(5~6カ月ごろ)に食べさせていい食材と進め方」)


このほか、調理法に注意を払えば、この時期に食べられる食材もありますが、まずは上記のたんぱく質を順番に取り入れるだけで十分。ぐっと食べられる食品の幅が広がります。

進め方としては、豆腐から始めて、問題なければ白身魚という順で進めるのがいいでしょう。




たんぱく質の具体的な取り入れ方

たんぱく質を取り入れるポイントはたった一つ。

加熱してすりつぶして、とろみをつけたら完成!

え、それだけ‥と思われたらごめんなさい。
たんぱく質だからといって特別なことは何もなく、野菜や果物と同じ。

本やサイトを見ると、いくつかの食材を彩り豊かにペースト状にしたものが掲載されていますが、そこまで手間をかけなくても全然大丈夫。

とろみも水溶き片栗粉を作るのが負担になる場合は、直接振りかけて使う顆粒の片栗粉でも問題なしです。



ただ、赤ちゃんの消化器官は未熟なので、1回に与えていいたんぱく質の量は守ってください。

・絹豆腐なら1cm角を5〜6個(25g前後)
・白身魚なら刺身1切れの1/2〜1/3(5〜10g程度)

これが上限となりますが、何も毎回この量いっぱいいっぱいまで与える必要はありません。


たんぱく質単体でなくても、これまで作り慣れていたおかゆに、

✔︎ティースプーンでひとすくいした豆腐を入れる
✔︎湯通しして脂を落とした刺身を一片入れる

といった方法で混ぜ合わせてペースト状にすれば十分です。

私の育児日記から、たんぱく質を取り入れ始めた頃のパターンを紹介しますので、ぜひイメージを持ってくださいね。

★開始8〜9週目
<午前>
食べたことのある野菜入りの10倍がゆやうどん
豆腐や枝豆のペーストを順番に数口

<午後>
10倍がゆ
食べたことのある野菜や果物のペースト


★開始10〜11週目
<午前>
食べたことのある野菜入りの10倍がゆやうどん
しらすやたいのペーストを順番に数口
(白身魚は刺身を使うと骨がないので断然おススメ)

<午後>
10倍がゆ
食べたことのある野菜や果物のペースト

お分かりのとおり、豆腐や枝豆、しらす、たいといった食材が変わっているだけで、特に何の変わりばえもありません‥
時間がない時は、たんぱく質をおかゆに混ぜていたので1品だけのことも多々ありました。

でも大丈夫。
食べられる食材が増えていって、飲み込む練習ができたら上出来です!



初めてのたんぱく質に異常が出たらストップを

我が家の場合、初めてのたんぱく質として豆腐を7週目にあげたものの、食べてからすぐに口まわりに湿疹が
すぐに小児科に行きましたが、しばらく豆腐は控えて様子を見ることになりました。

この時、同時にやや下痢症状も見られたので心配になりましたが、下痢が治ってから数日後に再度豆腐にチャレンジ。
その後は特に反応が出ることもなく、進んでいきました。

赤ちゃんの内臓は未発達なので、大人が大丈夫だろうと思うものでも異変が出ることがあります。

でも徐々にたんぱく質も消化できるようになりますし、心配しすぎなくても大丈夫。
かかりつけの先生と相談しながらゆっくり進めてくださいね。


あとの離乳食作りが楽になる

離乳食初期は、ペースト状のものをゴックンと飲み込む練習がメイン。
母乳やミルクからとる栄養が中心になるので、まだ栄養バランスを考えて作る時期ではありません。

それが離乳食中期に入ると、舌を上あごに押し付けて、モグモグ食べ物をつぶす練習が必要になってきます。

加えて、炭水化物、たんぱく質、ビタミン・ミネラルを含む食材のバランスも少しずつ考えていく頃に。

なので、この初期に、自分なりにたんぱく質を扱えるようになっていると、その後の離乳食作りがとてもスムーズになります。
赤ちゃん相手だからといって難しく考える必要はないので、アレルギーには注意しながら、たんぱく質も一つ一つ増やしていきましょう。



今回は、離乳食初期に初めてたんぱく質を試すときの、とてもやさしい進め方について書いてみました。これでたんぱく質へのハードルが少し下がったのではないでしょうか。

なにも見た目が映えるような一品を作るのが目的ではありません。

“ペースト状でゴックン”

これをひたすら毎日少しずつ繰り返し、口や顎の動きを発達させるのが目的

できます、大丈夫です!
肩の力を抜きながら、続けてみてくださいね。


離乳食の目的や全体像について前もって理解しておくと不安が和らぎますよね。
こちらのページから離乳食の各時期の特徴についても、ぜひご確認ください。

離乳食の進め方は?


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高野 七緒
栄養コンサルタント/子育てアドバイザー/ライター。 育休復帰後に時短勤務を続けていましたが、仕事と家事、育児をこなすだけで体力も精神力も限界に。気持ちに余裕を持って子どもたちと関わりたい、そのために自分自身がもっと柔軟に働きたい、と思うように。 家族と自分を大事にするため個を発揮できる働き方へシフト。地方公務員として14年勤務後、食と教育の資格を複数取得し2020年からフリーに。 モットーは、“日々の何気ない食卓を子どもへの財産に変える”こと。