見たら食べたくなる!牡蠣鍋に添えたい旨さ倍増の薬味3選

その見た目とは違って、独特な食感とまったり濃厚なうま味がたまらない牡蠣。

冬がイメージの牡蠣ですが、真牡蠣の旬は11月〜4月。
春になってもしばらくは食べられるんですよね。

この記事では、
✔︎牡蠣鍋はどんなふうに食べたらいいの?
✔︎牡蠣鍋に合う薬味はなに?

と疑問に思う方に向けて、牡蠣鍋に添えたい、旨さが倍増する薬味を紹介しています。

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1.牡蠣の旬っていつなの?

こんにちは、献立作りを不要にする栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。

牡蠣料理というと、牡蠣フライにオイル煮、チャウダー、パスタ、鍋など、色々ありますが、牡蠣の濃厚なうま味がお好きな方も多いのではないでしょうか。
私も大好きです。

鍋のイメージが強いせいか、私は過去、冬だけが旬と思っていたんですが、意外にも出回っている時期って長いんですよね。

ここで、代表的な牡蠣の旬をみておきます。

真牡蠣
✔︎11月〜4月頃
✔︎生食用全国シェア1位は宮城県
✔︎加熱用全国シェア1位は広島県
✔︎やや小ぶり

真牡蠣の旬は冬。
鍋料理に使われる牡蠣の大半がその産地で有名な広島県となっています。

岩牡蠣
✔︎6月〜8月頃
✔︎日本海側
✔︎ほとんどが生食
✔︎大ぶり

岩牡蠣の旬は夏。
真牡蠣と正反対なんですね。
あっつい夏にレモンをしぼって生牡蠣を食べられるのは最高です。

これらの旬をみても、一年を通じて食べられる期間はけっこうあります。

その上、今は殻をむいたむき身の冷凍牡蠣も多く流通しているので、手軽に調理できるのも嬉しいところ。

簡単にボリュームを出せる上、食卓が華やかになるので、季節問わず楽しんでいきましょう。


2.牡蠣は栄養満点な海のミルク

“牡蠣は海のミルク”というのを聞いたことがあるのではないでしょうか。

栄養学的にみて、牛乳は幅広い栄養素を含む完全食品の一つ。
海から取れる食品のうちでは、牡蠣は牛乳と同じくらい栄養素が豊富、という意味なんですね。

その牡蠣の栄養素をみると次のとおり。

牡蠣の主な栄養素
✔︎たんぱく質
✔︎ビタミンB2・B12
✔︎カルシウム
✔︎マグネシウム
✔︎鉄
✔︎亜鉛
✔︎グリコーゲン
✔︎タウリン

とくに、亜鉛については、全食品の中でトップの含有量となっています。
細胞の新陳代謝を促したり、味覚を維持したり、免疫力を高めてくれるなど、体をスムーズに動かすための必須のミネラルなんですね。

亜鉛ほか、牡蠣の特徴としては色んな種類のミネラルを豊富に含んでいるということ。
厚生労働省が実施している『国民健康・栄養調査結果』からは、私たちにはナトリウム以外のミネラルは全体的に不足気味となっています。

炭水化物やたんぱく質、脂質の3大栄養素に比べたらミネラルの必要量は少ないものの、不足すると骨や歯、関節が弱くなったり、貧血、皮膚炎、成長障害、脱力感、吐き気など、様々な病気を引き起こしてしまいます。

成長期の子どもにとってもミネラル摂取は必要不可欠
牡蠣そのものの見た目はけっこうなインパクトがあるので、子どもでも食べやすいよう牡蠣フライにするなど工夫してとっていきましょう。



3.牡蠣鍋の旨さが倍増する薬味3選

牡蠣はうま味を多く含む食品の一つ。
なので、牡蠣そのものの独特な味わいを噛みしめたいと思うんです。

基本的に牡蠣鍋のスープベースはどんなものでも合うと言われていますが、今回は昆布でだしをとり、みりん、醤油、酒、白だしを加えたシンプルなスープにしました。

もちろん、肉や魚を入れてもいいんですが、それらのうま味で、牡蠣本来の味わいがやや抑えられてしまうんですよね。

なので、今回の材料は肉魚なしで野菜たっぷりに。

(今回の材料)
牡蠣、白菜、水菜、長ねぎ、まいたけ、えのきだけ

薬味の順番としては、さっぱり→ピリ辛→うま味を添える薬味にしています。

3−1.柑橘類

初めはさっぱりと牡蠣自体の味を堪能できるよう、レモンやかぼすなど柑橘類がおすすめ。
今回はすだちを添えました。

牡蠣に含まれる鉄や亜鉛は、柑橘類に多く含まれるビタミンCと一緒にとると、吸収率がよくなるのでお得です。

3−2.もみじおろし

さっぱり系の後には、ピリ辛でホットなひとときを。
大根おろしの水分をしぼり、一味唐辛子を混ぜたら完成です。

唐辛子は少しの量で辛くなります。
お鍋のスープと一緒に大根おろしのふわふわ感とピリ辛味を楽しめるよう、少しずつ加えてください。

体のサビや動脈硬化、がんを予防してくれるカプサイシンの働きが嬉しいですね。

3−3.味噌

最後は、うま味いっぱいの味噌を取り皿に少し溶かしてみてください。

味噌は味噌汁だけでなく、食材の下味つけだったり、炒め物やドレッシングなど様々な用途に使うことができます。

広島県の郷土料理に、鍋のふちに味噌を塗り、牡蠣や野菜などを煮込みながら食べる“土手鍋”がありますが、牡蠣と味噌も本当に合うんですよね。

味噌は、“畑の肉”と呼ばれる大豆の栄養が発酵・熟成した食品。
発酵食品には腸内環境を改善する善玉菌がたくさん含まれています。

体内の免疫細胞の約6割が腸にあるため、その腸内環境を整えることが免疫力を高めることにつながるんですね。

味噌の塩分には気をつけながら、定期的に摂っていきましょう。



今回は、「牡蠣鍋はどんなふうに食べたらいいの?」「牡蠣鍋に合う薬味はなに?」と疑問に思う方に向けて、牡蠣鍋に添えたい、旨さが倍増する薬味について書いてみました。

これで、味に変化が出るのではないでしょうか。
鍋スープには牡蠣のうま味がたっぷり出ているので、シメは小ねぎいっぱいの雑炊にするのもいいですね。

栄養満点の牡蠣鍋を最後まで美味しく堪能しましょう。


健康食品として定着した豆乳を使った鍋に合う薬味については、こちらの記事で紹介してありますので、新しいお鍋の味わい方を発見してもらえたら幸いです。


(参考文献)
『(七訂)食品80キロカロリーガイドブック』香川芳子編(女子栄養大学出版部)
『最新版 知っておきたい栄養学』白鳥早奈英監修(学研プラス)
お魚WEB−mag

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ABOUT US
高野 七緒
栄養コンサルタント/子育てアドバイザー/ライター。 育休復帰後に時短勤務を続けていましたが、仕事と家事、育児をこなすだけで体力も精神力も限界に。気持ちに余裕を持って子どもたちと関わりたい、そのために自分自身がもっと柔軟に働きたい、と思うように。 家族と自分を大事にするため個を発揮できる働き方へシフト。地方公務員として14年勤務後、食と教育の資格を複数取得し2020年からフリーに。 モットーは、“日々の何気ない食卓を子どもへの財産に変える”こと。