忙しい日の夕食にマネしたい!海外のお洒落&シンプル献立10選

海外のお洒落献立

私たち日本人にとって、一汁三菜はごく馴染みのある献立。

小さな頃からおかずが数品並ぶ食卓で育ったり、料理に関する本やサイトをみれば、彩り豊かなレシピがあふれているので、毎日異なるメニューを食べる、ということに違和感はないですよね。

日本で生活していると、当たり前のような感覚で受け止めている食習慣ですが、視点を日本の外に向ければそれがいかに独自のもの、変化に富んだものであるかが実感できます。

この記事では、
✔︎日本と海外で夕食はどう違うの?
✔︎海外の夕食の献立例を知りたい
✔︎海外でも栄養バランスを気にしてご飯を作っているの?
✔︎もっと心穏やかにごはんを食べたい

を知りたい方に向けて、10ヶ国の食事サンプルを見ながら、日本でも取り入れたい献立のヒントについて紹介しています。



1.海外の夕食は日本よりも〇〇い?

こんにちは、献立作りを不要にする栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。

フランスはフレンチのような格式ある料理のイメージが強かったり、イタリアならパスタ、ドイツならソーセージ、といったように、日本で紹介されている各国の代表料理が普段から食べられているように思えるかもしれません。

でも、その国のごく日常では、私たちが想像するような食事をしていないことも多々あるんですよね。

私は学生時代にインターンシップの目的でドイツに住んだことがありますが、滞在して実感したのは、ドイツ料理の代表であるソーセージやマッシュポテトはもちろんよく食べられているけれど、それ以外の名のある料理、名のない料理ともによく食べているということ

サンドイッチや麺料理、煮込み料理、炒め物などなどです。
日本人が毎日お寿司やお好み焼き、天ぷらを食べないのと同じですね。

そして、日本の食事と比べて、良い意味で気づいたことは、献立における「ゆるさ」でした。



牛肉ステーキといくつかの野菜

1日の食事のメインが昼食となる場合、夕食は軽食であったり、火を使わないもの、残っているもので済ませたり。

また、女性が働いている場合、時間のない平日は質素な食事が一般的で、少し手をかけた食事は週末のみ、とする習慣が浸透していたり

今回ご紹介する国の中にも、それぞれの「ゆるさ」が垣間見れます。

日本では離乳食作りが始まる頃の定期健診以降、折に触れて、栄養バランスに留意して食事を考えましょう、と行政から言われるので、そこで負担に思うママも少なくないですよね。

海外の食卓事情を知ると、日々の食事作りに負担を感じる日本人女性にとって、少し気持ちにゆとりが生まれるかもしれません。


2.価値観が広がる!海外の日常の食卓10選

4人で喋りながら食事する親子

私は最近、世界の食卓ではどんな時間を過ごしているんだろう?日本のママみたいに、ご飯作りは必死にやってるの?という素朴な疑問から、よく名前を聞く国はもちろん、名前は知っているけれど食卓事情までは知らない国のことを調べていました。

各国には有名な代表料理から家庭料理までさまざまなメニューがありますが、ここでは、海外ではどんなご飯を食べているの?を明らかにするため、日常的に食べられている献立を紹介しています。

各国の食べ方や食習慣を知れば、価値観が広がること間違いなし!

食事作りに見えないプレッシャーを感じている方や、忙しくても楽しいおうちごはんにしたい!という方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。


2-1.フランス

ガレットとサラダ
<ある日の献立>
ガレット(長ネギ・帆立・サーモンをトッピング)
生ハム
カマンベールチーズ
バゲット
ワイン

フランス北西部のブルターニュ地方でよく作られている家庭料理のガレット。
そば粉を使用してつくられるクレープのような料理です。

日本人にとっても食事系クレープとしてイメージができますよね。

そば粉に水、卵、塩を混ぜて生地を焼き、サーモンなどの魚介類や生ハム、チーズ、サラダ、鶏肉など、好みの具材をのせて、まわりの生地が固まってきたら軽く包んで完成。

塩胡椒、オリーブオイル、ハーブをぱらりとかければ、シンプルながら美味しくて美しい一品ができ上がります。


2-2.スペイン

トルティージャとピクルス
<ある日の献立>
トルティージャ(スペイン風オムレツ)
生ハム
生トマト
バゲット
ワイン

スペイン風オムレツは日本でも飲食店やスーパーなどでよく目にするので馴染みがあるのではないでしょうか。

使う食材は家庭によりさまざまですが、じゃがいもや玉ねぎ、トマト、ベーコンなど、具沢山のイメージがありますよね。

たんぱく質と野菜を同時にとれるオムレツは存在感のある主菜。

我が家ではこのスペイン風オムレツを作るときには、とろけるチーズも乗せちゃいます。
いろんな食材のハーモニーがガツンとくる、間違いなしの一品ですね。


2-3.ポルトガル

干しタラとじゃがいもの卵とじ
<ある日の献立>
バカリャウ・ア・ブラス(干しタラとじゃがいもの卵とじ)
バカリャウ・コン・ナタス(干しタラのグラタン)
ワイン

ポルトガルは大西洋に大きく面しているため、魚介類が豊富。
そのため、食卓にもタラのほか、アジ、サバ、マグロ、イワシ、タコ、イカ、エビと、実に多くの海の幸が登場します。

日本の食卓と似ていますよね。

バカリャウ・ア・ブラスの作り方も、ほぐした干しタラ、輪切りの玉ねぎ、千切りのじゃがいも、オリーブの実などをフライパンで炒め合わせて、卵でとじれば完成。

じゃがいもはあらかじめカット済みのものが販売されているので、手軽に作ることができそうです。


2-4.ラトビア

ニシンの塩漬けとじゃがいも
<ある日の献立>
ニシンの塩漬け
豆サラダ
ゆでじゃがいも
ビール

北海やバルト海周辺国でよく食べられているのがニシンの塩漬け。
ラトビアでも定番メニューとなっています。

ニシンの塩漬けはスーパーやファストフード店などで手軽に買うことができるので便利ですね。
副菜はミックスビーンズと好みの野菜を合わせたサラダに、茹でたじゃがいも。

私は、主菜に既製品を買うとやや罪悪感を感じる方なのですが、時間がない時はそんな罪悪感を感じることなく、シンプルながらも栄養バランスの良い献立を目指したいなと感じました


2-5.キューバ

フリホーレスと鶏肉ソテーとサラダ
<ある日の献立>
フリホーレス(黒いんげん豆のスープ)
豚ソテー
サラダ

続いては、キューバです。

南アメリカで最もポピュラーな黒いんげん豆。
キューバの人にとってフリホーレスはソウルフード的な存在となっています。

日本人にとってのお味噌汁と同じような感覚でしょうか。
毎日食べても飽きのこないほっこりした味と言われています。

作り方は、黒いんげん豆、玉ねぎ、ピーマンなどを数種類のスパイスで煮込んで、お米にかけて食べるのが一般的。
カレーのような食べ方ですね。

そのほか、豚肉をソテーし、生サラダと一緒にワンプレートに添えて完成です。


2-6.コロンビア

レンズ豆のスープ
<ある日の献立>
レンズ豆のスープ
フルーツ
グラノーラなど
※各自が好きなものを食べる

コロンビアでは、1日の中心となる食事が昼食。

お昼にやや時間をかけて調理し、それをその日の夕食、翌日の朝食と、3回リメイクして食べるのが習慣となっています

3回分の食事をまとめて作り、形を変えて作り直すのは効率的ですね。

昼は形のあるレンズ豆のスープをご飯にかけて食べ、夜はそのスープをミキサーにかけてさらさらスープに。

そして、翌日の朝は、さらさらスープにご飯を入れて軽く煮込み、リゾット風にして食べる。
食材を無駄なく、美味しく食べきる見事な知恵ですね。

軽めの夕食は、スープやパン、フルーツやグラノーラなど、各々が好きなものを自由に食べるスタイルになるのが一般的です


2-7.チリ

野菜と肉が入ったカスエラ
<ある日の献立>
カスエラ(肉と野菜の煮込みスープ)
トマトとスライスオニオンのサラダ
キウイジュース

カスエラとは、もともと“煮込み用の鍋”を指しますが、それで作ったスープのこととして使われています。

作り方はシンプルで、大きめにカットした肉や野菜を鍋で煮込み、調味したもの。
フランスのポトフに似ていますね。
大きすぎるくらいのごろっとした食材は存在感たっぷりです。


2-8.オーストラリア

ラム肉のステーキとサラダ
<ある日の献立>
ラム肉のオーブン焼き
ブロッコリーのホワイトソース
かぼちゃとじゃがいものグリル
チーズ
ワイン

オーストラリアで、牛肉と同じくらいよく食べられているのがラム肉。
ステーキ、ミンチ、塊肉と種類も豊富なんですね。

肉の種類も、牛肉やラム肉、豚肉、鶏肉のほか、七面鳥、ガチョウ、カモ、カンガルー、ラクダ、ワニなど、日本ではあまり目にしない肉がスーパーでも売られています。

かぼちゃとじゃがいももあらかじめカット済みのものを使えば、それほど時間をかけることなく献立が整いますし、チーズとワインを添えるだけで何とまあおしゃれな食卓になるんだろうと思いますね。


2-9.ニュージーランド

ポモドーロとオリーブオイル
<ある日の献立>
ポモドーロ(トマトのパスタ)
パルメジャーノチーズ
ワイン

ポモドーロは、トマトを煮込んだソースをかけたパスタ。
日本でもお馴染みですよね。

たっぷりのチーズとワインとともにいただきます。


いくつかの国の食事について書いてきましたが、今回ご紹介した国以外においても、かなりの確率で献立にチーズとワインが添えられているんですよね。

チーズとワインがあることで、夕食のひとときがおしゃれになるし、何より食べることへのゆとりを感じさせてくれるなぁと感じました

我が家は、私がお酒に弱く、夫はどちらかというとビール派。
チーズはもともと大好きなので、トッピングや調味に使うことはありましたが、これからはチーズそのものを1品として食卓に出すのはアリだなと(笑)。


ちなみに、和食レストランで知ったんですが、チーズとワインは和食にも合います
完全に洋食のイメージでしたが、意外に?和食にも違和感なく溶け込んで、むしろ和のお料理とのハーモニーがしっくりくるんですよね。

なので、おうちごはんが和食の時でもチーズとワイン、ぜひ楽しんでいきましょう。


2-10.中国

餃子と焼売を売る屋台

最後は、屋台文化が根付いている中国。
特に変化が目まぐるしい上海では、ライフスタイルも大きく変化しています。

フードデリバリーの急成長にともない、「家で料理をしないことが当たり前」の価値観が浸透

親世代は料理をするのが当たり前の習慣であったけれど、現代の若者は「料理をしない」が普通である、とも言われています。

スマホで簡単に食事を注文できるようになった時代なので、新しい食卓の風景が日常化していますね。

料理をする、しない、にとらわれず、家族一緒に食卓を囲む時間を持てていたら、それはそれで豊かな時間なのではないかなと感じます。


3.海外の食卓では何を大切にしているのか

和やかな雰囲気で夕食を食べる親子

今回、改めていろんな国の食文化や食卓事情について調べてみましたが、国や家庭による差はあるものの、家族そろって食卓を囲む時間を大切にしている、ことを実感することができました。

日本では共働き世帯が一般的になり、ママもパパもそれぞれのサイクルでバタバタ。
家族であっても、生活時間が異なるため、朝食も夕食もタイミングが合わず、一緒に食卓を囲まないこともありますね。

そんな食卓への姿勢が、単に食卓の場だけにとどまらず、もっと大きな枠組みの暮らしのあり方、心の交わし方、人生の過ごし方にまで影響しているのではないか、と感じます



パスタを取り分けている女性

ともに食卓を囲むことには、いろんな良さがあると思いますが、何もたくさん会話をするのがいい、ということでもないですよね。

同じものを食べながら、また別々のものを食べながらであっても、家族一緒に過ごせた時間が、個人のアイデンティティを再認識することにつながり、心の豊かさを生み出していくのだと思います

この意味で、食卓での“時間を味わう”ことの意義は大きいなと感じます。



4.海外の食事を知りたい方へのおすすめ本

今回、世界の食卓について情報収集する際に複数の書籍とサイトを参考にしましたが、中でもおすすめなのはこの2冊!

世界を旅しているような感覚で、その土地に住む人々がなにを考え料理をしているのかを感じられるものになっています。








同シリーズでもう一つ出版されているので、合わせて楽しんでくださいね。




料理は単にその過程だけではなく、長く根づいた暮らしの一部。
それだけに人々の価値観や想いが現れるものですよね。

なかなか海外に旅行に行けないけれど、海外の雰囲気を味わいたい、という方にもおすすめです

リフレッシュしつつ、日々の献立へのヒントがたくさん詰まっているので、ぜひ手に取ってみてくださいね。



いかがでしたでしょうか。

今回は「日本と海外で夕食はどう違うの?」「海外の夕食の献立例を知りたい」「海外でも栄養バランスを気にしてご飯を作っているの?」「もっと心穏やかにごはんを食べたい」を知りたい方に向けて、10ヶ国の食事サンプルを見ながら、日本でも取り入れたい献立のヒントについて書いてみました。

健康を意識したごはん作りを毎日続けるのは本当に大変ですよね。

日本では一般的でなくても、あ、こんな食べ方あるんだ、していいんだ、と知ると肩の力も抜けて、作る側も笑顔になれますね

ごはんの目的は栄養を補給すると同時に、心を満たすこと!
少しでも気持ちのゆとりを持てる食卓になりますように。


(参考文献)
『世界の台所探検 料理から暮らしと社会がみえる』岡根谷実里(青幻舎)
『キッチハイク!突撃!世界の晩ごはん~アンドレアは素手でパリ―ジャを焼く編』山本雅也(集英社)
『キッチハイク!突撃!世界の晩ごはん~ソフィーはタジン鍋より圧力鍋が好き編』山本雅也(集英社)
『もてなしとごちそう』中村安希(大和書房)
『食事の文明論』石毛直道(中央公論新社)
『北欧のおいしい時間 デンマークのカフェから、ノルウェーの食堂まで』森百合子(Pヴァイン・ブックス)


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ABOUT US
高野 七緒
栄養コンサルタント/子育てアドバイザー/ライター。 育休復帰後に時短勤務を続けていましたが、仕事と家事、育児をこなすだけで体力も精神力も限界に。気持ちに余裕を持って子どもたちと関わりたい、そのために自分自身がもっと柔軟に働きたい、と思うように。 家族と自分を大事にするため個を発揮できる働き方へシフト。地方公務員として14年勤務後、食と教育の資格を複数取得し2020年からフリーに。 モットーは、“日々の何気ない食卓を子どもへの財産に変える”こと。