お芋が体にいいのは何となくわかるけど、調理するのに手間がかかりそうだし、それほど頻繁には使ってないかも‥というママさん。
手軽な方法で芋類を日常に取り入れることはできます。
この記事では、
✔︎1日に食べた方がいい芋類の量ってあるの?
✔︎芋は固いし調理が面倒
✔︎もっと手軽に芋類を食べたい
といった方に向けて、1日に食べたい芋類の適量を把握するとともに、手軽に献立に活用するテクニックについて紹介しています。
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目次
1.点数で1日の適量を知る
こんにちは、献立作りを不要にする栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。
これまで肉魚編、豆類編で見てきたように、女子栄養大学で考案された「四群点数法」に沿って1日に必要な点数をみていきます。
この方法では、あらゆる食品を1点=80kcalとおき、それを自身の日常の身体活動レベルと性別、年齢からみた場合に、1日に何点必要か、ということを把握します。
ここで、身体活動レベルが「ふつう」の場合における芋類の必要点数を見てみます。
身体活動レベルⅡにおける芋類の摂取点数
年齢 | 男 | 女 |
---|---|---|
3-9歳 | 0.5 | 0.5 |
10-69歳 | 1.0 | 1.0 |
(一般社団法人 栄養検定協会「身体活動レベル」から抜粋して独自作成)
この基準によると、1日にとる芋類の適量は、男女問わず9歳までは0.5点、ほかの年代では1.0点になることがわかります。
とてもシンプルですね。
2.芋類の1日の適量を知る
芋類の代表的な栄養素を挙げてみると
✔︎がんや高血圧、便秘などを予防する成分が多いじゃがいもやさつまいも
✔︎胃の粘膜を保護してくれる成分も含む長いもや里いも
✔︎腸内を掃除して有害物質を排出、糖尿病や脂質異常症を予防してくれるこんにゃく
など。
芋の種類によって少し栄養素に違いはありますが、どれも食物繊維やビタミン、ミネラルを豊富に含んで、私たちの健康を守ってくれる様々な効能があります。
毎日積極的に食べていきたいですよね。
次に、芋類の食品1点(80kcal)あたりの写真と分量を挙げるので、概量のイメージをつかんでみてください。
どれを選んでも1つで80kcalとなります。
乾燥マッシュポテト22g
干しいも26g
さつまいも55g
じゃがいも110g
長いも120g
里いも140g
こんにゃく1600g
厚生労働省の『平成29年国民健康・栄養調査報告』によると、18〜69歳における食物繊維の摂取量は目標値を下回っています。
私たちには食物繊維が不足している、ということは色んな場面で耳にしたことがありますよね。
芋類も食物繊維を補える食品の一つなので意識して取り入れていきましょう。
3.手軽に栄養UP!芋を取り入れるテク5選
以前、私が栄養学を学ぶ過程で我が家の1週間の献立の栄養評価を行ったところ、豆類と芋類が不足している、ということがわかりました。
栄養いっぱいの芋類なので、毎日食べることはなかなか難しくても、週に数回は食べる、軽食やおやつとして取り入れるなど、献立のローテーションには積極的に入れていきたいところ。
次に、なるべく負担なく、手軽に芋類を食べるための方法を挙げるので、ぜひ参考にしてみてください。
3-1.皮ごと調理する
芋類の下ごしらえをする時に、私が面倒だなぁと思っていたのはその“皮”。
芋は形がデコボコしているので、皮を剥くのはけっこう時間がかかりますよね。
ですが。
皮にも栄養いっぱいのじゃがいもとさつまいも。
気にならないようなら、そのまま調理してしまいましょう。
そのときに気になるのが農薬ですが、流水でよく洗ったり、専用洗剤を使って落としたり、お水と熱湯を半々くらいで混ぜて50度前後にしたものに浸けて落とすなど、農薬を取り除く方法は色々あります。
やや価格は高くなりますが、減農薬や無農薬などを選ぶのも一つ。手間を減らせる上、美味しく食べることができますね。
我が家では、主に減農薬の野菜を中心に、時間がないときは流水でゴシゴシ、時間があるときは50度洗いをしています。
少し手間がかかりそうな50度洗いも慣れてくれば感覚としてわかってくるのでスピーディに。
ぜひ自分に合う方法を試してみてください。
3-2.ローテを決める
今日はこれを食べるぞ!という時、前もって予定を決めておかないとなかなか食べない、ということがありますよね。
芋類を献立に取り入れにくい場合は、曜日ごとに予定を立てておくと迷わなくて済みます。
たとえば、
月曜:じゃがいも入りお味噌汁
水曜:長いものとろろご飯
金曜:肉じゃがなどの煮物
土曜:里いも入り豚汁
のような感じですね。
芋料理というと、副菜のイメージがあるかもしれませんが、主菜に加えるとたんぱく質や野菜とともに摂れる上、ボリューム感も出て一石二鳥です。
3-3.すりおろす
より手軽に芋類を食べるときにするのが“すりおろし”。
特に、長いもは生食できる芋なのでとても便利ですよね。
長いもをすりおろして、ねぎや大葉などの薬味をのせたり、しらすやかつお節をのせてだしをかけるだけで立派な1品になります。
また、長いもやじゃがいもを、お好み焼きやグラタンにすりおろして使うとふわっとしてこれまた美味しい‥
このような、芋すりおろしレシピを自分のものにして、日常的にどんどん楽しんでいきましょう。
3-4.薄切りしてトースターでチン
じゃがいもとさつまいもは薄切りにして、トースターやオーブンでカリッとなるまで焼けばチップスになります。
そのまま食べても素朴な味で美味しいですが、仕上げに、塩や青のり、粉チーズなどでアレンジするのも楽しいですね。
簡単に手作りおやつやおつまみになります。
スライスした後の焼いている時間は自由の身なのも嬉しいですね。
3-5.調理不要の食品を利用する
芋類は食べたいけど、なかなか調理する時間がないときは調理不要の食品を活用しましょう。
私は里いもの皮むきを手間に感じるときは冷凍のものを使っています。冷凍されたままスープに入れることができるのでとても便利。
煮物などにあと1品芋類を入れたいな、という時にも役立ってくれます。
今は少し手を加えるだけで美味しい1品が出来る商品が色々あります。
1種類でも食品を増やせば、その分栄養バランスはよくなるので、自分のライフスタイルに合わせてうまく使っていきましょう。
今回は、「1日に食べた方がいい芋類の量ってあるの?」「芋は固いし調理が面倒」「もっと手軽に芋類を食べたい」といった方に向けて、1日に食べたい芋類の適量を把握するとともに、手軽に献立に活用するテクニックについて書いてみました。
芋類だけでなく他の食品もそうですが、料理は下ごしらえの段取りがポイントなってきますよね。
面倒くさそうに思える工程でも工夫をしてみたり、コツをつかんでしまえば、意外にあっさり済むようになることも。
栄養満点の芋類なので、ぜひあなたの毎日にプラスしてみてください。
(参考文献)
『(七訂)食品80キロカロリーガイドブック』香川芳子編(女子栄養大学出版部)
『バランスのよい食事ガイド なにをどれだけ食べたらいいの?』香川芳子監修(女子栄養大学出版部)
『最新版 知っておきたい栄養学』白鳥早奈英(学研プラス)
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