これでマスター!離乳食のお粥の作り方【レンジ編】

離乳食のお粥の作り方は色々あって、どれが自分に合うのかわからない‥という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これまで小鍋と炊飯器を使ってお粥を作る方法について書いてきましたが、今回は電子レンジを取り上げます。

この記事では、
✔︎レンジを使ったお粥の作り方を知りたい
✔︎レンジを使ってお粥を作るメリットを知りたい

といった方に向けて、電子レンジで作るときの月齢別お粥の作り方と注意点について紹介しています。


お米よりご飯から作る方が時短

こんにちは、脳と心を育む栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。

離乳食のお粥を作るのに、鍋、炊飯器、電子レンジのどの方法を選ぶにしても気になるのが、お米とご飯のどちらから作った方が手間がかからず、速くできるのか、という点があります。

それぞれにかかる時間を見てみましょう。

<お米から炊く場合>
10倍粥を約160g(大人のお茶碗1杯くらい)作る場合ですが、
米18g(大さじ1と1/ 2)を研いだ後、耐熱容器またはシリコンスチーマーに水180gとともに入れて浸します。

その状態で30分程度吸水させた後、

①600Wで5分加熱する
②200Wで12分加熱する
③12分蒸らす

という過程を経て完成。

合計で約1時間かかることになります。



<ご飯から作る場合>
続いて、ご飯から作る場合ですが、大人用のご飯を多めに炊いてそれを使うことになります。

月齢別の作り方は後述しますが、1回分のご飯とお水を耐熱容器またはシリコンスチーマーに入れた後は、

①500Wで約5分加熱する
②5分蒸らす

というのが大まかなもの。

合計で10分そこそこでできることになります。

 

お米から作るのと、ご飯から作るのとで、これだけ時間に差があるとなると、私は“ご飯から作る”の一択でした。

自身の経験もあり、ここでは、日々時間がないワーママを主に対象としているため、時短でできる“ご飯から作る”方法について、以下に書いていきます。

 

耐熱容器を用意する

レンジでお粥を作るにあたって用意したいのが、耐熱ボウルやシリコンスチーマー。


月齢が増えるにつれて、食べる量も増えてくるので、ある程度の量を一度に作ることができるよう、容器の大きさを決めるといいと思います。

お粥を作るほか、長い期間にわたって、野菜に火を通したり、1品作ったりと、様々に活躍してくれます。


手順通りに、電子レンジでお粥を作っても、作りたい月齢に合った状態でいつも出来上がるとは限りません。


なので、思うように柔らかくなっていない場合は、様子を見ながらお湯を足したり、マッシャーなどで細かくなるようつぶしたり、裏ごししたりする必要があります。
その時にマッシャーや平たいスプーンなどで直接つぶせるというのは便利なんですよね。


ささいなことかもしれませんが、小鍋に移し替えて粒を細かくしながら煮なおす方法より、耐熱容器のままでお粥を作る作業を完結したい場合には、その大きさと形
にも少し配慮すればさらに便利だと思います。

 

月齢別の作り方

次に、月齢別の作り方を解説します。
すべて1回分の量になります。

 


(左:2分加熱して10分蒸らした後、右:すりつぶした後)


◾︎初期(5〜6ヶ月)
①ご飯小さじ2、水大さじ2−3を耐熱容器に入れて、軽くラップをかける
②500Wで2分加熱する
③10分蒸らす
④なめらかになるようご飯をつぶす

 


◾︎中期(7〜8ヶ月)
①ご飯大さじ2、水大さじ4−5を耐熱容器に入れて、軽くラップをかける
②500Wで5分加熱する
③5分蒸らす
④なめらかになるようご飯をつぶす


◾︎後期(9〜11ヶ月)
①ご飯大さじ3、水大さじ5−6を耐熱容器に入れて、軽くラップをかける
②500Wで5分加熱する
③5分蒸らす


◾︎完了期(12〜18ヶ月)
①ご飯大さじ5、水大さじ5を耐熱容器に入れて、軽くラップをかける
②500Wで4分加熱する
③5分蒸らす


ムラがないよう混ぜながら、全体に火が通っているか確認をしてくださいね。


上記は1回分のお粥の量ですが、毎回食べる直前に作る場合はここで終了となります。
一度にまとめて作った場合は、【鍋編】の「小分けして冷凍する」の見出し以降と同様の手順となりますので、参考にしてみてください。

 

レンジでお粥を作るメリット

続いて、レンジで作るメリットを見てみます。

時短・手軽

“ご飯から作る”点からすると、鍋と同じく時短かつ手軽に作れる方法かと思います。お米に吸水させる時間もなく、湯を沸かす時間もかからず、10分そこそこでできるのは助かりますね。

トッピングを加えられる

レンジで加熱する時に、火の通りやすい野菜などを細かく刻んで一緒に煮ることができます。
トッピング具材の量が多いと加熱時間も火の入り方も変わってくるので、少なめの具材を毎食変えて加えることができれば、栄養バランスも良くなって◯。

調理中は他の家事ができる

レンジで加熱している間はおかずを作ったり、洗濯など他の家事ができる点も助かります。
ただ、家庭ごとに耐熱容器の大きさや、水の量、レンジのワット数などが異なり、その時の状況で吹きこぼれることもあるので要注意です。

 

レンジでお粥を作るデメリット

最後に、レンジで作るデメリットを見ていきましょう。

吹きこぼれる可能性あり

メリットの③にも書きましたが、ご飯や水の量、レンジのワット数などの環境の違いにより、レシピ通り加熱していても吹きこぼれることがあります。
加熱時間を細切れにして様子を見ながら進める、大きめの耐熱容器を使う、ふたをする、など対策はありますが、完全に防げるものではありません。

ご自身の家庭のレンジで試しながら、ベターな方法を探っていきましょう。

裏ごしの必要性あり

レンジでお粥を作っても、離乳食初期と中期の時はさらに粒がなめらかになるようマッシャーでつぶしたり裏ごしする必要があります。
チンしたら出来上がり!と思っていたらそうではないので、前もって知っておくと心に余裕が生まれます。




これまで、離乳食のお粥の作り方を、鍋、炊飯器、電子レンジの3編に分けて書いてきましたが、私の結論は次のとおり。

①小鍋で一気にご飯からお粥を作る
②小分けして冷凍
③使う時は、電子レンジか小鍋で一気に加熱

 

この方法が、作る手間と衛生面ともに叶えられる方法だとたどり着きました。
これはあくまでも私にとってのベストなスタイル。
一つの意見として参考にしてもらえれば嬉しいです。

 

いかがでしたでしょうか。
今回は、「レンジを使ったお粥の作り方を知りたい」「レンジを使ってお粥を作るメリットを知りたい」といった方に向けて、電子レンジで作るときの月齢別お粥の作り方と注意点について書いてみました。

離乳食の始めのお粥を効率的に作れるようになれば、慣れによって野菜もたんぱく質も、同じように手間なく作ることができるようになります。

最初は毎日続くのでしんどいと思うこともあるかもしれませんが、少しでも楽しく進められればいいですね。

 

離乳食の目的や全体像について前もって理解しておくと不安が和らぎます。 こちらのページから離乳食の各時期の特徴についても、ぜひご確認ください。
離乳食の進め方は?

 

(参考)
株式会社リッチェル「離乳食シリコンスチーマー」

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ABOUT US
高野 七緒
栄養コンサルタント/子育てアドバイザー/ライター。 育休復帰後に時短勤務を続けていましたが、仕事と家事、育児をこなすだけで体力も精神力も限界に。気持ちに余裕を持って子どもたちと関わりたい、そのために自分自身がもっと柔軟に働きたい、と思うように。 家族と自分を大事にするため個を発揮できる働き方へシフト。地方公務員として14年勤務後、食と教育の資格を複数取得し2020年からフリーに。 モットーは、“日々の何気ない食卓を子どもへの財産に変える”こと。