スタジオジブリ作品で私が一番好きなのは“となりのトトロ”。
ほんわかした世界観に癒される人も多いのではないでしょうか。
トトロのシーンの中でも特に印象に残っているのが、さつきとメイがカンタのおばあちゃんと一緒に夏野菜を食べるシーン。
いいですよねぇ〜
川に反射するキラキラした光や瑞々しいまわりの空気、とれたてのきゅうりをカプ!っとかじる音。
美味しい野菜というのは、そのまま食べるのが一番なんだよなぁと思います。
今回はそんなきゅうりがテーマ。
野菜で副菜レパートリーを増やすシリーズの第6弾です。
この記事では、
✔︎きゅうりの副菜を簡単に作りたい
✔︎単調になりがちなきゅうりのレパートリーを広げたい
といった方に向けて、きゅうりの働きをみるとともに、もう悩まない!ちょい足しでできる簡単レシピを紹介しています。
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1.きゅうりには実は意外な栄養素がある?
こんにちは、献立作りを不要にする栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。
きゅうりというと、約95%が水分からできているので、栄養素はあまり含まれないと認識されているかもしれません。
ですが、きゅうりの主な栄養素は次のとおり。
意外にも、ビタミンやミネラル、機能性成分を含んでいることがわかります。
✔︎β−カロテン
✔︎ビタミンK
✔︎ビタミンC
✔︎カリウム
✔︎食物繊維
✔︎ピラジン
✔︎シトルリン
余分なナトリウムを排出させるカリウムが多いほか、血液をサラサラにするピラジン、血流をスムーズにし、冷えの改善や集中力アップが期待されるシトルリンが含まれるのが嬉しいところ。
栄養素の含有量は少ないものの、思っていた以上に含んでいるのでは、という印象ではないでしょうか。
また、比較的苦味が少ないので、子どもでも食べやすい野菜の一つ。
スティック状に切ればポリポリとした食感も楽しいので、野菜が苦手だと思い込んでいる子どもにも勧めやすいですね。
2.今回のうま味食材
切ればすぐに食べられるきゅうり。
普段は生食される人が多いのではないでしょうか。
切ってレタスやトマトと合わせるとぱっとグリーンサラダが完成するので、時間がない中でのお助け食材ですよね。
ただ、毎回シンプルにそのまま食べるのでは味気ないし飽きがくることも。
味にクセのないきゅうりをうま味食材と組み合わせることで、もっときゅうりの食べ方は広がります。
すべての食材はうま味成分を含んでいますが、時短でうま味を増やすなら、うま味成分を多く含む食材をかけ合わせるのがポイント。
このシリーズで使っているうま味の法則をみておきます。
たんぱく質×うま味食材×オイル
今回は次のような食材を選びました。
✔︎ちくわ×ごま油
✔︎キムチ
の3パターンです。
同じ食材であっても、個々の組み合わせを考えるとあっという間にパターンは増えますよね。
たとえば、
野菜5種×
たんぱく質5種×
うま味食材5種×
オイル2種
から組み合わせを考えるだけでも、ものすごい数のパターンが生まれるわけです。
食材を変えたら食感も風味も変わるので、手間をかけずに色んな組み合わせを楽しんでいきましょう。
3.失敗なし!きゅうりの副菜レシピ3選
個人的には加熱したきゅうりも好きですが、時短を優先して今回も切って和えるだけの生食レシピにします。
3-1.きゅうりとツナのうま味サラダ
(材料)
きゅうり、ツナ、干しえび、めんつゆ
(作り方)
1.きゅうりを細切りにする。
2.ボウルに1のきゅうりとツナ、干しえびを合わせ、めんつゆで調味する。
めんつゆだけの味つけです。
それでも、ツナと干しえびにはうま味がたっぷりなのでしっかりした味になります。
めんつゆはストレートのものや2倍などの濃縮タイプがあるので、ご家庭で使っているものを少しずつ加えながら、ご自身の舌で味をみてくださいね。
3-2.きゅうりとちくわのコクサラダ
(材料)
きゅうり、ちくわ、ごま油、すりごま、天然塩
(作り方)
1.きゅうりを斜め薄切りにする。ちくわも斜め切りにする。
2.ボウルに1のきゅうりとちくわ、ごま油とすりごまを適量、天然塩を少量加えて和える。
天然塩は精製塩(サラサラした、いわゆる食塩)よりも味がまろやか。
それは、様々なミネラルが含まれているから。
単にしょっぱいだけでなく、甘みやうま味を感じるやさしい味わいなんですよね。
天然塩は、私たちに不足しがちなカリウムやカルシウム、マグネシウムなどを含む上、食材の味を引き立ててくれる効果が。
少しでも体に良いものを摂りたいし、シンプルな調理だからこそ食材をより美味しく食べたい!と思い、我が家では天然塩のみを使っています。
天然塩を試したことがない方は、スーパーでも手軽に手に入るので、一般的な食塩と味の違いを比べてみても面白いかもしれません。
3-3.キムチきゅうり
(材料)
きゅうり、キムチ
(作り方)
1.きゅうりを乱きりにする。
2.ボウルに1のきゅうりとキムチを適量合わせて、しばらくなじませる。
キムチもうま味を多く含む食品の一つ。
一般的なキムチにはにんにくが含まれますが、我が家では平日に食べると臭いが気になるので、にんにくを含まないキムチを購入しています。
キムチのパックを開けてきゅうりと合わせるだけなので、料理と呼べるか論争も見かけますが、仕事帰りの夕食作りにそんなことを気にする必要はありません。
簡単に一品を、栄養をとれるものを作るのが目的です。
きゅうりと一緒にゆでだこをぱぱっと切って足しても◎。
お酒を飲まれる方にとっても嬉しいあてになります。
今回は、「きゅうりの副菜を簡単に作りたい」「単調になりがちなきゅうりのレパートリーを広げたい」といった方に向けて、きゅうりの働きをみるとともに、もう悩まない!ちょい足しでできる簡単レシピについて書いてみました。
マンネリ化したきゅうりの副菜に少し変化を感じてもらえたら嬉しいです。
元々は料理苦手な私ですが、トトロに出てくる夏野菜や、さつきがお弁当に詰めるおかずに目がいってしまったり。
大好きな本の世界でも、食事の描写が印象に残ったりと、食のシーンは大好き。
私生活でも、これまで囲んできた家族での食卓や、台所から聞こえてくる温かい音や匂いなんかが人生の宝物だったりします。
慌ただしい毎日ですが、バタバタしながらもひたむきなママの背中は、きっと子どもの記憶に残ります。
ママパパはもちろん、子どもにとってもお気に入りの一品が見つかりますように。
前回の第5弾では、大根を取り上げ、毎日の作り置きにはもちろん、大量消費もしやすい無限レシピを紹介していますので、ぜひご覧になってくださいね。
(参考文献)
『(七訂)食品80キロカロリーガイドブック』香川芳子編(女子栄養大学出版部)
『(七訂)食品成分表2018』香川明夫監修(女子栄養大学出版部)
『くらしに役立つ栄養学』新出真理監修(ナツメ社)
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