健康維持にはビタミンが大事。
毎日少しでも野菜や果物をとろう。
そんなふうに、体のことを思って摂っているビタミンにも多くの種類があります。
せっかく毎日摂るなら、もっと効果的な摂り方を知ることができたら嬉しいですよね。
この記事では、
✔︎ビタミンの脂溶性と水溶性ってどんな意味?
✔︎ビタミンの効率的な摂り方ってあるの?
✔︎ビタミン摂取でさらに免疫力を高めたい
といった方に向けて、脂溶性と水溶性のビタミンの違いを把握するとともに、体の抗酸化力をアップするビタミンの摂り方について紹介しています。
※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています
目次
1.脂溶性と水溶性のビタミンの違い
こんにちは、献立作りを不要にする栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。
ビタミンにはたくさんの種類がありますよね。
目の疲れにはビタミンA
肌荒れにはビタミンB
風邪をひいた時にはビタミンC
‥
効果別にビタミンの働きを覚えている方も多いのではないでしょうか。
私も以前、色んな種類のビタミンを摂ろうと、自分で考えながら摂っていましたが、摂り方は全部一緒。同じような食べ方をしていました。
ですが、そのビタミン。
種類によって、摂り方のコツが変わってくるんですよね。
コツがわかれば、より効率的にビタミンの働きを活用することができます。
その性質をみてみましょう。
1−1.脂溶性ビタミンの性質
まず、脂溶性ビタミンと呼ばれるものですが、ビタミンA、Ⅾ、E、Kがあたります。
一つめの特徴としては、油脂に溶けて吸収される、ということ。
ビタミンB群、Cとは違った別のルートで、脂質と一緒に吸収されることになります。
二つめの特徴としては、体内に蓄積される性質を持つ、ということ。
とくに特定の食材が偏ることのない普通の食事をしていれば、過剰に摂取する危険性はありませんが、摂りすぎてしまうと副作用が出ることもあります。
例えば、疲れ目をやわらげたり、皮膚や鼻のどの粘膜保護に役立つビタミンAをとりすぎると、頭痛や吐き気などの症状が出ることもあるんですよね。
ビタミンというと、いくら摂っても体にやさしいイメージがあるかもしれませんが、そうではないんです。
やはり何でも適量が一番、ということですね。
✔︎油脂に溶けて吸収される
✔︎体内に蓄積される
1−2.水溶性ビタミンの性質
続いては、水溶性ビタミン。
ビタミンB群とビタミンCがあてはまります。
一つめの特徴としては、水に溶けて吸収される、ということ。
同じビタミンというくくりであっても、脂溶性ビタミンとは異なるルートで吸収されるのって面白いですよね。
そして、二つめの特徴としては、水溶性ビタミンは体内に貯めておくことができず、摂ってから数時間で体外に排出される、ということ。
なので、継続して摂る必要があることがわかりますね。
✔︎水に溶けて吸収される
✔︎2〜3時間で体外に排出される
次に、抗酸化力をアップさせるため、そんなビタミンの摂り方のコツをみていきましょう。
2.【抗酸化力UPのコツ1】脂溶性ビタミンは油と一緒に摂る
脂溶性ビタミンは油脂に溶けて体内に取り込まれる、ということをおわかりいただけたかと思います。
脂溶性ビタミンを含む食材を切ってそのまま食べるよりも、油とともに摂るのがポイントになります。
そんな脂溶性ビタミンを含む食材と、油と一緒に摂るコツをみてみましょう。
2−1.ビタミンA,D,E,Kを含む食材は?
ビタミンというと、野菜や果物からとるイメージが強いかもしれませんが、意外に幅広い食品に含まれています。
脂溶性ビタミンが含まれる食品を挙げると次のとおり。
鶏レバー、豚レバー、牛レバー、うなぎの蒲焼き、銀だら、モロヘイヤ、にんじん、かぼちゃ、卵黄、焼きのり、青のり、みかんなど
紅ザケ、サンマ、シマアジ、イクラなどの魚介類、干しきくらげ、まいたけなどのきのこ類
ひまわり油、綿実油、サフラワー油、ナッツ類、キングサーモン、うなぎの蒲焼き、イクラ、ツナオイル漬け、モロヘイヤ、かぼちゃなど
納豆、モロヘイヤ、かぶの葉、ほうれん草、小松菜、春菊、にら、ブロッコリー、海藻類、鶏ももなど
それぞれ含有量に差はありますが、肉や魚、緑黄色野菜、きのこ類、海藻類、油脂など幅広い食品に含まれていることがわかります。
ここでもやはり、色んな種類の食品を食べるのが大事、ということが言えますね。
2−2.どんな油ととる?
油脂と一緒にとると吸収率が上がる脂溶性ビタミンですが、どんな油ととればいいのかは気になるところ。
でも、全然特別なものでなくて大丈夫です。
✔︎野菜炒めにバターを使う
✔︎きのこのマリネにオリーブ油を使う
✔︎グリーンサラダにオリーブ油をかける
✔︎スープにごま油をたらす
といった簡単なことでいいんです。
普段の生活に油は使っているものなので、油と一緒にとれば、脂溶性ビタミンの吸収は高まると知っておくだけで効果的ですね。
3.【抗酸化力UPのコツ2】水溶性ビタミンは毎日摂る
水溶性ビタミンは、体内にためることができず、数時間で体外へ排出される性質があるので、継続して摂ることがポイントとなります。
水溶性ビタミンが含まれる食品を挙げると次のとおり。
3−1.ビタミンB群,Cを含む食材は?
脂溶性ビタミンと同じように、水溶性ビタミンも幅広い食品に含まれています。
玄米、胚芽精米、そば、小麦胚芽、豚ヒレ、豚もも、豚ロース、ボンレスハム、大豆、うなぎの蒲焼き、鯛など
卵、チーズ、牛乳、豚レバー、牛レバー、鶏レバー、うなぎの蒲焼き、ブリ、カレイ、サンマ、納豆、モロヘイヤ、菜の花、豆苗など
豚レバー、鶏むね、鶏ささみ、カツオ、マグロ、サバ、サンマ、イカ、エビ、きのこ類、ナッツ類など
牛レバー、豚レバー、鶏ささみ、マグロ、カツオ、サケ、サバ、モロヘイヤ、さつまいも、にんにく、ナッツ類、バナナなど
牛レバー、豚レバー、鶏レバー、菜の花、枝豆、モロヘイヤ、ブロッコリー、ほうれん草、アスパラガス、納豆、いちご、キウイ、オレンジ、海藻類など
牛レバー、豚レバー、鶏レバー、シジミ、アサリ、牡蠣、サバ、サンマ、イワシ丸干し、チーズ、焼きのり、青のりなど
卵、牛レバー、豚レバー、鶏レバー、アサリ、イワシ、サケ、納豆、きのこ類、ナッツ類など
牛レバー、豚レバー、鶏レバー、鶏ささみ、サケ、カレイ、たらこ、モロヘイヤ、カリフラワー、納豆、アボカドなど
菜の花、赤ピーマン、ブロッコリー、かぶの葉、カリフラワー、ゴーヤ、ほうれん草、じゃがいも、さつまいも、レモン、柿、キウイ、いちご、オレンジ、はっさくなど
3−2.どうやって毎日とる?
上でみたように、ビタミンB群、ビタミンCを含む食品も実に多岐にわたっています。
もちろん、1日でたくさんの種類を食べなきゃと思うと負担になってしまうので、3日〜1週間くらいの間に、できるだけ食品数を増やす、ということを意識するだけでもいいと思います。
✔︎お肉に偏りがちなら魚の日を1日増やす
✔︎味噌汁を具沢山にする
✔︎色の濃い緑黄色野菜をしっかりめに食べる日を作る
といったように、少しの変化から栄養バランスは整えることができるんですよね。
4.【抗酸化力UPのコツ3】ビタミンA,C,Eを一緒に摂る
抗酸化力アップのコツの3つめは、ビタミンA、C、Eを一緒に摂る、というもの。
ビタミンAにもビタミンEにも、有害物質から細胞を守る強い抗酸化作用があります。
なので、合わせて摂ると、その相乗効果で抗酸化力がアップするんですね。
また、ビタミンEは有害物質である活性酸素から細胞を守ってくれていますが、活性酸素と戦った後の弱ったビタミンEを元どおりにしてくれるのがビタミンCなんです。
さらに、ビタミンCの抗酸化力が弱まると、ビタミンAがその働きを守ってくれるので、抗酸化力を高めるためにはビタミンA、C、Eの3つを一緒にとると、とても強いパワーを発揮してくれるというわけです。
特定のビタミン単体で摂ってその効果を期待するより、色んな食材からビタミンを摂って抗酸化力を高めていきましょう。
いかがでしたでしょうか。
今回は、「ビタミンの脂溶性と水溶性ってどんな意味?」「ビタミンの効率的な摂り方ってあるの?」「ビタミン摂取でさらに免疫力を高めたい」といった方に向けて、脂溶性と水溶性のビタミンの違いをみるとともに、体の抗酸化力をアップするビタミンの摂り方について書いてみました。
抗酸化力を上げるのに、特定の食材を食べればOKというような夢の食品はないんですよね。
食べ物それぞれが持っているパワーが異なるので、色んな食品を自分に合った量だけ食べるのが一番。
ぜひ今回挙げた3つのコツを日々の食事に取り入れてみてくださいね。
日本人に不足していると言われている野菜についても、“焼くだけ、和えるだけ”でシンプルに献立に取り入れるコツをまとめてありますので、よければ参考になさってください。
(参考文献)
『最新版 知っておきたい栄養学』白鳥早奈英監修(学研プラス)
『栄養の基本がわかる図解事典』中村丁次監修(成美堂出版)
ちょっと相談してみたい方は
\こちらからどうぞ/