トマトは洗うだけでそのまま食べられるので、時短調理したいママにとってはとても便利な食材ですよね。
冷やしトマトやグリーンサラダに加えたりして食べるのが定番になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
時短調理で副菜を増やすシリーズの第12弾、今回はトマトです。
この記事では、
✔︎トマトの副菜を時短で作りたい
✔︎子どものトマト嫌いを和らげたい
✔︎トマトの新しい食べ方を試してみたい
といった方に向けて、免疫力アップを手軽に叶えるトマトのメリットを見るとともに、平日夜に5分でできる超簡単レシピを紹介しています。
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目次
1.トマトは抗酸化作用が抜群!
こんにちは、献立作りを不要にする栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。
体にとって野菜は大事、とわかっていてもなかなか摂るのは難しいのが現実。
トマトをはじめ、レタスやキャベツ、きゅうり、玉ねぎ、大根など、生食できる野菜をサラダにするのは手早くできる反面、マンネリ化することにもなりますよね。
そのまま食べても美味しいトマトですが、ほんの少し手を加えるだけで、テイストをガラリと変えたい。
しかも時短で。
いつもとは違う作り方で。
私もそんな想いを持ちながら、マンネリ化しないよう献立ローテーションを回す日々を送っています。
はじめに、トマトがもつ栄養素について見ていきましょう。
✔︎β−カロテン
✔︎ビタミンE
✔︎葉酸
✔︎ビタミンC
✔︎カリウム
✔︎食物繊維
✔︎リコピン
✔︎トマトサポニン
など
かけ合わさると強力な抗酸化作用を発揮するビタミンA(β−カロテン),C,E。
この3種のビタミンが含まれることで、皮膚や粘膜、血管の健康を保ち、動脈硬化やがん、老化予防に働くんですね。
“トマトを食べるとサビない”と言われるわけです。
「トマトが赤くなると医者は青くなる」とよく言われていますが、特に注目しておきたい働きについ見てみます。
1−1.注目したい働き1:リコピン
多くの栄養素を含むトマトですが、特徴的なものの1つめはリコピン。
耳にされたことがあるのではないでしょうか。
リコピンとは、体に有用な働きをする機能性成分カロテノイドの一種で、β−カロテンよりも強い抗酸化作用があるとされています。
がん細胞の成長を抑えたり、皮膚や筋肉の老化を防いでくれる働きがあるんですね。
このリコピンは脂溶性であるため、吸収率を上げるには脂質とともに摂るのが効果的。
脂質といっても、肉やバターよりも、魚介類や植物油を使う方がヘルシーになります。
トマトスープに魚介類を入れてみる、トマトソースのパスタや自家製ドレッシングを作るならオリーブオイルを使うなど、毎日の調理の中で少しずつ取り入れていけたらいいですね。
1−2.注目したい働き2:トマトサポニン
注目したい2つめの働きとしては、トマトサポニン。
あまり聞き慣れないかもしれませんが、リコピンに負けないくらい物凄いパワーを持っている機能性成分なんですね。
動脈硬化、高血圧、糖尿病などを予防したり、アレルギー症状の改善、免疫力アップと、実に多くの効能が期待されています。
ただ、このトマトサポニン、熱に弱いんですよね。
なので、市販のトマトジュースよりも、生のまま食べる方が効果的。
家庭でミキサーやブレンダーで作ったトマトジュースなら、加熱されていないのでトマトサポニンをうまく摂れます。
1−3.栄養価で選ぶならミニトマト
普通サイズのトマトとミニトマト。
どちらの方が栄養があるんだろうと思ったことはありませんか?
実は、小さいながらミニトマトの方が栄養価が高いんです。
違いの量は、ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、食物繊維は1.5倍以上、リコピンは3倍もあるんですね。
ミニトマトといっても、大きめのサイズだと4個くらいで70g程度になります。
緑黄色野菜の1日の目標摂取量が120gなので、ミニトマトだけで半分クリアするのって嬉しいですよね。
包丁いらずで、洗うだけで食べられるミニトマトをうまく使っていきましょう。
ここで、抗酸化作用を生かすトマトの食べ方をまとめてみると、
とってもシンプルです。
手をかけてサラダを作らなくてもいいですし、理にかなった食べ方でいきましょう。
2.今回のうま味食材
食材自身が持つうま味を最大に活かし、簡単に“美味しい”を作るには、うま味の多い食材を合わせるのがポイント。
このシリーズで使っているうま味の法則は次のとおりです。
たんぱく質×うま味食材×オイル
今回は次のようなものを選びました。
✔︎アボカド×オリーブオイル
✔︎ツナ
トマトは成熟して赤くなるとうま味成分のグルタミン酸が増えるんですね。
その量は野菜の中でもトップクラス。
トマトだけ食べても十分に美味しさを感じられるわけです。
今回は、卵とツナは単品で使っていますが、トマトと合わせると十分に美味しくなりますので、そのシンプルな旨さを味わっていきましょう。
3.平日夜5分♪超簡単トマトの副菜レシピ3選
今回も、平日帰宅してからでも作れる、手軽さと美味しさを兼ね備えたレシピになります。
少し多めに作れば翌日の朝も夜も楽しめるので、作り置きにもぜひどうぞ♪
3-1.レンジdeスクランブルエッグ
(材料)
トマト、卵、コンソメ顆粒
(作り方)
1.耐熱ボウルに卵2個を割り入れ、よくかき混ぜる。
2.トマトを乱切りにし、1のボウルに入れ、コンソメ顆粒小さじ1/2を加える。
3.2のボウルに軽くラップをかけ、600Wの電子レンジで2−3分、途中で軽くかき混ぜながら加熱する。
今回はミニトマト6個を使いました。
スクランブルエッグは食材を適度に混ぜることになるので、レンジ調理での加熱ムラや仕上がりがそれほど気にならない料理。
もちろん“美しい崩し方”というものもありますが、家庭料理なので気にしすぎることなくいきましょう。
薄いコンソメだけの調味なのに、トマトのおかげでとてもうま味の効いた一品になります。
3-2.ミキサーなし!お洒落ガスパチョ
(材料)
トマト、トマトジュース、アボカド(苦手な場合はきゅうり)、オリーブオイル、岩塩
(作り方)
1.トマト1個とアボカド1個を食べやすい大きさの乱切りにする。
2.ボウルに1と適量のトマトジュース、少量のオリーブオイル、岩塩少々を入れてなじませる。
まず、ガスパチョの概要は次のとおり。
ガスパチョとは‥
生野菜やパン、オリーブオイル、にんにく、塩などから作られる、スペイン発祥の冷製スープ。野菜などを角切りにしたものや、トマトを使わない白いものもある。(出典:ウィキペディア「ガスパチョ」)
よく見るのは、トマトの冷製スープですね。
お店などで提供されるガスパチョは、一般的にピューレ状のものが大半だと思いますが、家庭でミキサーやブレンダー、こし器でこしたりするのはもちろん大変。
スペインでも地域や家庭によっては食材をピューレ状にせず、角切りのまま使う場合もあるので、作りやすさを優先していきましょう。
角切りのガスパチョはお洒落に見えるのに作るのは簡単ですし、よく冷やすとさわやかな一品に。
トマトジュースが濃い場合は冷水を少しずつ追加してください。
好みで、レモン汁、こしょうやパクチーなどの香辛料を加えても風味が変わって美味しいですね。
3-3.トマトのジャムマリネ
(材料)
トマト、ツナ、マーマレード
(作り方)
1.ボウルに、乱切りにしたトマト2個、ツナ大さじ1、マーマレード大さじ1と1/2を合わせて、しばらく置く。
今回は中サイズのトマト2個を使いましたが、調味については、味をみながら調節してください。
ジャムはパンやパンケーキに塗ることはあっても、なかなか他の料理には使いにくいかもしれません。
ですが、マーマレード単体で調味することができますし、マリネのほか、ドレッシングや煮物などの隠し味としても活用できます。
やさしい甘みと酸味、コクを簡単に出せるので、いつもの料理にぜひ使ってみてくださいね。
いかがでしたでしょうか。
今回は、「トマトの副菜を時短で作りたい」「子どものトマト嫌いを和らげたい」「トマトの新しい食べ方を試してみたい」といった方に向けて、平日夜に5分でできる超簡単レシピについて書いてみました。
時間に追われる夜、あともう1品を数分で作りたい!という時ってありますよね。
トマトの健康パワーを取り入れて、家族みんなの免疫力を上げていきましょう。
前回の第11弾では、ガスコンロを使わないでできるなすの副菜レシピについて紹介しています。
レパートリーを広げるヒントにしていただければ嬉しいです。
(参考文献)
『(七訂)食品成分表2018』香川明夫監修(女子栄養大学出版部)
『その調理、9割の栄養捨ててます!』東京慈恵会医科大学附属病院栄養部監修(世界文化社)
トマトサポニンの機能性と反応
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