【穀類編】知ってお得!減量に効く炭水化物の1日摂取量のコツ3選

“糖質オフ!”

最近よく耳にする響きのいい言葉ですよね。
なんだかとっても体に良さそう。

体重を減らしたい!と願う人にとっては、ご飯やパンを減らせば痩せられるのかな‥というイメージが強いと思います。

この記事では、
✔︎糖質オフって体にいいの?
✔︎ダイエットしたいけどご飯を減らせばいいの?
✔︎健康的に痩せたいけどどうしたらいい?

といった疑問を持つ方に向けて、1日の炭水化物の適量を把握するとともに、減量に効く炭水化物の摂り方について紹介しています。

(注意)
はじめに、言葉の定義をしておきます。
本来、“炭水化物”には、消化吸収されてエネルギー源になる“糖質”と、消化吸収されずエネルギー源にならない“食物繊維”が含まれます。

ですが、普段、私たちが持っているイメージとしては「炭水化物=糖質」になると思いますので、本記事では、“エネルギー源になるもの”という意味で、“穀類”“炭水化物”の言葉を使用します。



1.点数で1日の適量を知る

こんにちは、献立作りを不要にする栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。

今回は、ご飯やパンなどの穀類について、これまでと同じように、女子栄養大学で考案された「四群点数法」に沿って1日に必要な穀類の点数をみていきます。

(参考)
一般社団法人 栄養検定協会「四群点数法とは」

この方法では、あらゆる食品を1点=80kcalとおき、それを自身の日常の身体活動レベルと性別、年齢からみた場合に、1日に何点必要か、ということを把握します。

ここで、身体活動レベルが「ふつう」の場合における穀類の必要点数を見てみます。

身体活動レベルⅡにおける穀類の摂取点数

年齢男性女性
3-5歳7.06.5
6-7歳8.57.5
8-9歳10.09.5
10-11歳13.012.0
12-14歳15.514.5
15-17歳18.013.5
18-29歳17.011.0
30-49歳17.011.5
50-69歳16.011.0

一般社団法人 栄養検定協会「身体活動レベル」から抜粋して独自作成)

この基準によると、1日にとる穀類の適量は、男性のピークは15−17歳の18.0点、女性のピークは12−14歳の14.5点になることがわかります。
成長期に体が最も発達するとともに、動きが活発な10代にエネルギー必要量がピークになるんですね。


2.炭水化物の1日の適量を知る

炭水化物の主な特徴としては、
✔︎人にとって最も多く必要とされる栄養素
✔︎1g=4kcalのエネルギーになる
✔︎脳や神経系の唯一のエネルギー源となる
✔︎グリコーゲンとして肝臓や筋肉に貯蔵される

というもの。

私たちの体内で熱を作り出し、脳や神経、筋肉を動かすための、まさに生きるための根幹を支えてくれる栄養素です。
1日のエネルギー量に占める炭水化物の割合は、すべての年代で50〜65%であることが求められているので、食べるものの半分以上が炭水化物から摂ることに。それほど重要ということなんですね。

次に、穀類の食品1点(80kcal)あたりの写真と分量を挙げるので、概量のイメージをつかんでみてください。
どれを選んでも1つで80kcalとなります。


即席中華麺(油揚げ)17g
クロワッサン18g
マカロニ・スパゲッティ(乾麺)21g
そうめん・ひやむぎ(乾麺)22g
小麦粉(薄力粉)22g
普通はるさめ(乾麺)23g
干しそば23g
干しうどん23g
ロールパン25g
食パン30g
ライ麦パン30g
イングリッシュマフィン35g

もち35g
赤飯40g
焼きおにぎり45g
ごはん(精白米)50g
ごはん(玄米)50g
ごはん(胚芽精米)50g
中華麺(ゆで)55g
そば(ゆで)60g
うどん(ゆで)75g
普通はるさめ(ゆで)100g

(加工品)
コーンフレーク21g
パン粉(乾燥)21g
ごま豆腐100g
タピオカパール(ゆで)130g

(ポイント)
一般的に、お茶碗1杯のご飯は約150gとされています。点数でいうと3点になりますね。また、お米1合は炊飯後にはご飯350g(7点)になるので、覚えておくと便利です。

ここで、身体活動レベルが「ふつう」の30歳男性の場合、1日の穀類の必要点数は17.0点となります。
これを例えば、活動量の多い日中に重点を置いて点数配分すると、朝食に6点(ご飯300g)、昼食に7点(ご飯350g)、夕食に4点(ご飯200g)。

次の写真で表すものが1日の適量になります。
(直径14cmの茶碗を使用しています)

同じく、身体活動レベルが「ふつう」の20歳女性の場合だと1日11.0点。
朝食に4点(ご飯200g)、昼食に4点(ご飯200g)、夕食に3点(ご飯150g)となり、次の写真が適量に。
(直径14cmの茶碗を使用しています)

炭水化物をしっかり摂ると何だか太りそうイメージがあるかもしれませんが、このように自分の活動にあった適量を摂っているかぎり、消化吸収が速いため、体脂肪にはならないんですよね。
太りそうだというイメージだけで炭水化物を減らしてしまいそうですが、逆に減らしすぎると様々な不調が生じるリスクが。

次に、炭水化物が不足したときのデメリットについてみていきましょう。



3.炭水化物を減らしすぎるデメリット

私たちが最も多く必要とし、生きるための根幹を支えてくれている炭水化物ですが、それが不足して生じる症状は次のようなものです。

✔︎疲れを感じる・体力がなくなる
✔︎脳や神経系にエネルギーがいかないためパフォーマンスが低下する
✔︎免疫力が下がるため、病気にかかりやすくなる
✔︎糖質の不足分を補うため、筋肉などのたんぱく質がエネルギー源に変わる
✔︎糖質の不足状態が続くと、筋肉量が減ったり血液が酸性に傾き、元気が出ない・食欲不振・頭痛・吐き気などの症状が出る

うーん、とっても怖い感じがしませんか??
太りそう、というイメージだけで安易に不要と考えてしまっては、日常生活をはじめ、生命維持にまで危険が及んでしまうことになります。

勉強や仕事、家事などを頑張ろうと思っても、ベースとなる体と心が元気じゃないと、心地よさも楽しさも、充実感も感じられないですよね。

私の場合、校庭のトラックを颯爽と走る先輩方がかっこよくて中学時代は陸上部でした。当然毎日、授業後に筋トレをして走り込むので筋肉はついてくるし、お腹は減るし、ガッツリ食べちゃうし、の繰り返し。

一方で、一応女子なので外見を気にするわけです。
“脚が細くなりたい”
同じ陸上部で、筋肉があってほっそりカモシカのような脚の女の子もいたんですが、私自身、体質もあってかガッチリした脚に。

本能として、体は炭水化物を求めていたんだろうなと思いますが、体型を気にしてご飯を減らしてみる。でも足りなくてイライラして物事に集中できない‥。
そんな葛藤をしていたことをはっきり覚えています。

当時はわかっていませんでしたが、中学時代の女性は一生で一番エネルギーを必要とする時期。体と心が大きく成長する時だからこそ、そのバランスを慎重に考えていきたいですね。


4.減量に効く炭水化物の摂り方3選

では最後に、取り入れた炭水化物をどう効率的に消費するか、また、体に溜まった余分な脂肪はどうやって落とすのが良いかをみていきます。

4−1.ビタミンB1とともに摂る

ビタミンB1は、炭水化物を分解してエネルギーに変えるのに不可欠な栄養素。
ご飯やパンのみを食べただけでは、糖質は効率的に吸収されないんですね。

ビタミンB1の働きがあって、エネルギー源として活用することができます。
次の食品はビタミンB1を多く含むので、このことを意識しながらご飯などと一緒にとっていきましょう。

✔︎未精製の穀類(玄米や胚芽米など)
✔︎豚肉
✔︎魚介類
✔︎豆類
✔︎きのこ類
など

4−2.食物繊維とともに摂る

よく耳にしたことがあると思いますが、ご飯などの糖質が体の中に取り込まれると血糖値が上がります。ですが、急に血糖が上がってしまうと血管を傷つけてしまうことに。
この血糖が高い状態が続くと、糖尿病をはじめ、様々な病気の原因になってしまうんですね。

この糖質の消化吸収を穏やかにするものが“食物繊維”。
糖質の消化吸収が穏やかになることによって、血糖値の上昇もゆるやかなものにすることができます。

なので、やっぱり食物繊維は大事。
次のような食品を意識して食事に取り入れていきましょう。

✔︎海藻類
✔︎野菜類(ごぼう・切り干し大根等)
✔︎豆類(納豆・おから等)
✔︎芋類(さつまいも・こんにゃく等)
など

4−3.食べ方と摂取量を考える

上の2つは各論のような位置付けですが、総論としては、やはり“食べ方と量”が重要になってきます。

四群点数法で分類されている卵、乳・乳製品、肉・魚介、豆、野菜、芋、果物については、体を造ったり調節したりする栄養素を含むため、適量を確実にとる必要があります。

その上で、穀類でエネルギーを調整していくのがベターとなるんですね。

自分自身の1日のエネルギー摂取量や消費量は、計算で割り出すことができても正確にはわからないもの。
なので、定期的に体重を計りながら、ひと月2kg程度ずつを減量していくのが望ましいとされています。

そして、食事のトータルポイントは
✔︎食べ物(何を)
✔︎食べ方(いつ/食品数/よく噛む等)
✔︎食べる量(多すぎても少なすぎても×。適量がよい)

当たり前のように見えますが、普段何気なく食べていると、知らず知らずのうちに好みが出ていたり、頭ではわかっていてもなかなか実行するのは難しいですよね。

食事は楽しく行うのが何よりいいので、ポイントの基本を押さえつつ、健康的に減量していきましょう。

(注意)
本格的に減量が必要な場合は、個人の体質や食生活、生活習慣、持病など細かな条件を把握しながら医師の指導の下に行うものなので、上の方法が減量を保証するものではないことをご理解ください。



今回は、体重を減らしたい!と願う人に向けて、「糖質オフって体にいいの?」「ダイエットしたいけどご飯を減らせばいいの?」「健康的に痩せたいけどどうしたらいい?」といった視点を考えながら、1日の炭水化物の適量を把握するとともに、減量に効く炭水化物の摂り方について書いてみました。

これで健康的に減量できるイメージを持っていただけたのではないでしょうか。

日本にも世界にも、人の外見について“細い方が美しい”という価値観はまだあるかと思います。興味本位や軽い気持ちでダイエットに挑戦すると思わぬリスクもありますよね。

“何のために痩せるのか”
“本当に痩せる必要があるのか”

ということを問いながら、たった一つの自分の体を大切にしていきましょう。


(参考文献)
『(七訂)食品80キロカロリーガイドブック』香川芳子編(女子栄養大学出版部)
『バランスのよい食事ガイド なにをどれだけ食べたらいいの?』香川芳子監修(女子栄養大学出版部)
『最新版 知っておきたい栄養学』白鳥早奈英監修(学研プラス)
『くらしに役立つ栄養学』新出真理監修(ナツメ社)

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ABOUT US

栄養コンサルタント/ライター。 育児復帰後に時短勤務を続けていましたが、仕事と家事、育児をこなすだけで体力も精神力も限界に。気持ちに余裕を持って子どもたちと関わりたい、そのために自分自身がもっと柔軟に働きたい、と思うように。 家族と自分を大事にするため個を発揮できる働き方へシフト。地方公務員として14年勤務後、複数の食資格を取得し2019年から異分野でフリーに。 モットーは、“日々の何気ない食卓を子どもへの財産に変える”こと。