毎日料理をしていると、レシピ検索に疲れずに、簡単にうま味ある副菜を作りたいなぁって思いますよね。
しかも、できるだけ少ない材料で。
使う食材も野菜1種か2種程度、調理時間も5分以下のものを求め、私も過去に多くのレシピの海を漂ってきました。
野菜はたくさんの種類があるので、1つの野菜でいくつかの副菜レシピを自分のものにできれば日々の悩みが減らせるわけです。
そんな気持ちから始めた野菜で副菜レパートリーを増やすシリーズ。
今回は第3弾になります。
この記事では、
✔︎にんじんの副菜を簡単に作りたい
✔︎にんじんをもっと美味しく食べたい
✔︎にんじんの栄養素を効率的に摂るには?
を知りたい方に向けて、簡単調理でも吸収率UPに必要なコツをみるとともに、もっと食べたくなるにんじんの副菜レシピを紹介しています。
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目次
1.吸収率UPに必要なコツ:にんじんは脂質と一緒にとろう
こんにちは、献立作りを不要にする栄養コンサルタントの高野( @takano_nao)です。
緑黄色野菜の代表ともいえるにんじん。
にんじんにはβ−カロテンが多く含まれる、ということを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
β−カロテンは、体内に入るとビタミンAとして働き、皮膚や粘膜、目の機能を保ってくれるほか、体のサビを防ぐ強い抗酸化作用を持つものなんですね。
がんや生活習慣病を予防してくれるとても心強い存在です。
そんなビタミンAですが、そもそもビタミンには、油脂に溶ける脂溶性ビタミンのA、D、E、Kと、水に溶けて体内に吸収される水溶性ビタミンのB群、Cがあるのをご存知でしょうか。
私も以前は、ビタミン類は健康にとって重要とわかっていたものの、とりあえず栄養バランスを考えて色んな食材を食べておけばいいんだろう、くらいに思っていました。
しかし、脂溶性ビタミンは油に溶けて体内に吸収されるので、脂質と一緒にとるかどうかで吸収率は大きく変わってきます。
これを知っているか知らないかで、せっかく食べたのにお得感が全然変わってきますよね。
脂質とともに食べるといっても難しいものではなく、肉や魚、卵、乳製品、ナッツ類、植物油などと一緒に摂るということ。
効率よく栄養素を利用していくために、ぜひ意識してみてくださいね。
2.今回のうま味食材
時短でうま味を増やすポイントは、次のとおり、うま味成分を多く含む食品をかけ合わせること。
このシリーズで共通して使っている法則になります。
たんぱく質×うま味食材×オイル
今回は次のような食品を選びました。
✔︎サラダチキン×オリーブオイル
✔︎アーモンド×オリーブオイル
の3パターンです。
どれも手軽に用意できるものばかり。
一つめはバター単品になりますが、十分うま味があるので、かけ合わせをせず単品で使っています。
いつも食べているものや使っているものを合わせてみたら、また別の味わいを発見できたり、意外にきちんとした献立になるのって嬉しいですよね。
3.レンチン&和えるだけ!にんじん簡単副菜レシピ
今回も、5分程度で作れるものをみていきます。
電子レンジで加熱するものと、切って和えるだけのレシピですが、にんじんの甘みや食品そのもののうま味が感じられる素朴な一品になっています。
3-1.濃厚グラッセ
(材料)
にんじん 1本
バター(無塩) ティースプーン2
砂糖 ティースプーン2
天然塩
(作り方)
1.にんじんは薄く皮をむいて5mm程度の輪切りにする。
2.耐熱ボウルに1と、ほかの材料をすべて入れ、ラップを軽くかけて500Wの電子レンジで2分半程度加熱する。
3.2をスプーンで軽くかき混ぜて、さらに電子レンジで1分半程度加熱する。
にんじんは皮のすぐ下の部分にこそ、β−カロテンが多く含まれるので、できれば皮ごと食べる方がお得になります。
ですが、輪切りのグラッセにすると、皮の食感が気になる、引っかかるということも。
なので、食感が気になる場合には、うすーく皮をむいて、できるだけ無駄なく栄養をとっていきましょう。
3-2.サラダチキンでがっつりサラダ
(材料)
にんじん、サラダチキン、オリーブオイル、レモン汁、胡椒
(作り方)
1.にんじんを細切りにする。サラダチキンを食べやすい大きさに手でほぐす。
2.ボウルに1とオリーブオイル、レモン汁を適量加えて和える。
3.最後に胡椒をふる。
肉類の中でもうま味が多い鶏肉。
なので、にんじんだけのあっさりしたサラダであっても、サラダチキンを加えるだけでうま味も食べごたえもぐんと増えるんですね。
レモン汁でさっぱりと、最後の胡椒が味を引き締めてくれるので、飽きずに食べられる一品となっています。
3-3.サビないトリプルサラダ
(材料)
にんじん、オリーブオイル、アーモンド(素焼き)、天然塩
(作り方)
1.にんじんを細切りにする。アーモンドを包丁でたたいて砕く。
2.ボウルに1とオリーブオイル、天然塩を加えてしばらくなじませる。
ナッツ類は体にいい、ということは最近だいぶ定着してきたのではないでしょうか。
単なるお菓子の一種のようにもみえますが、実は多くの栄養素を含んだ食品なんです。
✔︎不飽和脂肪酸
✔︎ビタミンE
✔︎ビタミンB群
✔︎カルシウム
✔︎マグネシウム
✔︎食物繊維
✔︎ポリフェノール
働きとしては、細胞や血管、肌の老化を防いだり、血中コレステロール値を抑制し動脈硬化など生活習慣病を予防したり。
また、骨や血液を作り体の調子を整えてくれるミネラルもいっぱい。
そのまま食べるのはもちろん、副菜のアクセントとしても使えるので、いつもの献立に取り入れるのもいいですね。
血中コレステロールを減らし、強い抗酸化作用をもつオリーブオイルと合わせることで、体をサビさせないパワーのある一品です。
4.にんじんを食べない子どもには
今回はにんじんを取り上げましたが、小さい子どもの野菜嫌い、特に臭みのあるにんじんやピーマンといった野菜が苦手なお子さんは多いですよね。
離乳食の時はまだ食べられていたけど、少し大きくなって自分の好みがはっきりしてきたら、苦味のあるものや見た目に抵抗があるものは受けつけない、ということ、よくあるかと思います。
それでも。
子どもの味覚は日々変わり、成長しているんですよね。
過去に嫌いだ、食べたくない、と思った食材であっても、ある日何気ないことがきっかけで食べるようになることは十分にあります。
食べてほしいのに食べてくれない!と親は神経質になりがちですが、慌てない焦らない落ち込まない。
それまでと変わらず、苦手な食材も食卓に出し続けましょう。
パパやママ、家族のみんなが美味しく食べているところを見せていきましょう。
それも大事な食育。
食べないからといって、食卓から落としてしまうと、食べられるようになるチャンスさえ遠ざけてしまいます。
いろんな食材が日常にある、それを自然に受け入れてくれる。
そんな環境を作っていけたらいいですね。
今回は、「にんじんの副菜を簡単に作りたい」「にんじんをもっと美味しく食べたい」「にんじんの栄養素を効率的に摂るには?」を知りたい方に向けて、簡単調理でも吸収率UPに必要なコツをみるとともに、もっと食べたくなるにんじんの副菜レシピについて書いてみました。
これで、より手軽ににんじんの栄養をとるポイントがおわかりいただけたのではないでしょうか。
時間がない毎日でも体が資本。
しっかり食事と睡眠をとって元気に過ごしていきましょう。
前回の第2弾では、アク抜きに悩みやすいほうれん草についての時短レシピを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
(参考文献)
『(七訂)食品80キロカロリーガイドブック』香川芳子編(女子栄養大学出版部)
『(七訂)食品成分表2018』香川明夫監修(女子栄養大学出版部)
『知っておきたい栄養学』白鳥早奈英監修(学研プラス)
『その調理、9割の栄養捨ててます!』東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部監修(世界文化社)
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